暮らしの安心につながる「普通に心地よい」建築。なにげない日常が持続可能な社会を実現する。そんな建築を目指して。

心地のよい建築は豊かさの土台であり、人々を励ましてくれます。

耐震等級(許容応力度計算)・断熱等級・一次エネルギ消費量等級を取得して安全で暖かく省エネな住まいをご提案いたします。
長期優良住宅やフラット35SA、各助成金を利用して、かしこく楽しく家づくりをしましょう。


2023/06/10

床について

 建築に於いて、床は神聖なもののように感じます。少し大袈裟かもしれませんが、床を確保するために建築すると言っても過言ではないのではと思います。床は当然活動するためのスペースとなります。活動するためには水平でなければなりません。地面は傾斜があったり凹凸かあったり、硬かったり柔らかかったりしていますので、生活するのは困難です。そのために地面から少しレベルの高いところに、わざわざ水平面を作らねばなりません。それが建築の最も重要な機能の一つです。ですから床面積という概念が重要になってくるのです。床面積そのものが財産となるのです。

仁井田本町の家。ロフトにパイン無垢材を張る。
クリアの塗装で仕上げましたが少し年月が経ち飴色に変化しています。


日本人は古来から、床をとても丁重に扱っている民族です。なにしろ土足厳禁ですし、掃除が大好きです。床の間などはさらに高く床を上げて作りますし、床に物をちらかしておくのも嫌います。

そのように、みなさん床にこだわりを持ちますので、住まいの床をどんな材料で仕上げるかということに関しても、とても真剣に向き合うこととなります。


仁井田本町の家。関上がり部分。
玄関は磁器タイル、床はナラの無垢フローリング。
温かみのある色合いで人気があります。
床と玄関の段差はなるべく小さくして外部で高低差を解消するように心がけています。


手入れのしやすさから、リビングにフローリングを選択することが多いのですが、やはり無垢のフロアを選ばれる方が多いです。なにしろ温もりがあり肌触りが良いですし、見た目にも落ち着きます。塗装は合成樹脂系のウレタンなどは使わず、植物油成分のオイル系自然塗装がおすすめです。木の温もりを損なうことなくフロアを保護してくれます。ウレタンなどを塗りますと防水効果は高いのですが、表面にプラスチックの膜をつくりますので、それでは無垢の材料の良さが台無しになってしまいます。

しかしながら、複合合板フロアなどに比べて高価ですので、予算削減のために個室だけは複合合板フロアで我慢する場合もしばしばです。
また、メンテナンスを考えてキッチンやトイレなど水周りだけビニルタイルなどで仕上げることもあります。


西屋布の家。スキップフロアの例。
リビングの床を下げることにより、つながったLDKの中に少しだけ心理的な距離を生み出し落ち着きを与えます。

最近は、畳敷きを採用する部屋が激減しました。これもしかたのないことなのかなと諦めてはいるのですが、畳の柔らかさや安らぎ感は捨てきれないところもあります。予備室や小上がりなどに畳を用いることもしばしばです。赤ちゃんのおむつ替えなどにとても便利です。

床の仕上げについては、いつも施主さんの葛藤が垣間見られ、面白いものです。

仁井田蕗見町の家。予備室を畳床にした例。
昔ながらの真壁和室にすることも少なくなりました。畳はダイケン工業のここち和座です。

2023/06/04

2棟同時進行で進んでいます。

秋田市で2棟ほぼ同時進行で進んでいます。
外壁工事が順調にすすんでおります。

旭川の家。ガルバリウム鋼板のサイディング(ニチハ)。


松美ヶ丘の家。秋田杉大和張り。オスモカラー塗装。

 

2023/05/28

玄関ドアについて

下川原の家の玄関ドア。
真っ赤なデザインのスウェドアを採用しました。
出かける時も帰宅時も我が家を印象付ける存在です。


帰宅時にまず向かう先は玄関です。いつもの玄関ドアが住人を迎えてくれます。ドアノブに触れる時はまさにホッとするする瞬間です。そんな住まいの顔とも言える玄関ドアが自分のお気に入りであれば言うことはありません。断熱性とデザイン性を優先して木製のスウェーデンドアを採用することが多いのですが、国産のアルミ製の玄関ドアを採用することもしばしばです。国産のドアは断熱性などで劣るものの、スマートキーなどに対応しているため、子育て中のご家族には重宝するかもしれません。いずれにしろ玄関ドアはその家の顔と言えます。ぜひお気に入りのデザインを見つけて欲しいと思います。


 

2023/05/24

新屋松美ガ丘の家 工事中

 新屋松美ガ丘の家工事中です。外部面材張りを終え階段を製作中。

吹き抜けが気持ちいい空間となっています。



2023/05/14

吹き抜けについて

西屋布の家の吹抜け。小さな吹抜けですが
2階のホールに設置したエアコンにより涼しい空気が
階段と吹き抜けを通じて降りてきます。高性能な
断熱により、1台のエアコンで家全体を冷房します。

 階と階とを繋ぎ、平面的な繋がりに立体的な繋がりを持たせ、豊かな空間の象徴として作られることの多い吹抜け。

吹抜けにはこの空間的な豊かさと同時に温熱環境の繋がりとしても役割を持たせることができます。2階建の住宅であれば、吹抜けを介して1階の温熱を2階へ、又2階の冷気を1階へと導く熱の経路として利用できます。

冬は1階の暖房機に暖められた空気は軽いので、まず吹抜けを介して上昇し2階へ運ばれます。そのとき冷たい空気は下階へ運ばれますが、断熱性の良い住宅であれば低い温度設定で連続運転させるだけで、やがて家全体が快適な温度帯に安定します。また夏は、2階のホールなどに設置したエアコンで冷房することにより、重い冷えた空気が吹抜けを介して下界に涼風を運んでくれます。家全体が涼しい温度帯に安定します。除湿運転で十分です。自然体流で十分ですのでシーリングファンなどもいりません。


五輪台の家の吹抜け。家全体を一つの空間に繋げることで家族の気配を
いつも感じることができます。リビングの吹き抜けはハイサイドの窓に
よって抜群の採光を得られます。

時々、吹き抜けは寒いと言われる方もおりますが、断熱性能の悪い家には吹き抜けは無理です。高断熱の家ならではの工夫により省エネで快適な住まいが実現できます。

大きな吹き抜けはいりません。階段とは別の位置に小さな吹き抜けがあれば十分です。それだけで、空間的なつながりが生まれて本当の意味で豊かな空間が生まれます。


大きい吹抜けを作る時は、まず構造的な弱点にならないようにすることと、音の反響の対策をとるように注意しています。