暮らしの安心につながる「普通に心地よい」建築。なにげない日常が持続可能な社会を実現する。そんな建築を目指して。

心地のよい建築は豊かさの土台であり、人々を励ましてくれます。

耐震等級(許容応力度計算)・断熱等級・一次エネルギ消費量等級を取得して安全で暖かく省エネな住まいをご提案いたします。
長期優良住宅やフラット35SA、各助成金を利用して、かしこく楽しく家づくりをしましょう。


2023/05/14

吹き抜けについて

西屋布の家の吹抜け。小さな吹抜けですが
2階のホールに設置したエアコンにより涼しい空気が
階段と吹き抜けを通じて降りてきます。高性能な
断熱により、1台のエアコンで家全体を冷房します。

 階と階とを繋ぎ、平面的な繋がりに立体的な繋がりを持たせ、豊かな空間の象徴として作られることの多い吹抜け。

吹抜けにはこの空間的な豊かさと同時に温熱環境の繋がりとしても役割を持たせることができます。2階建の住宅であれば、吹抜けを介して1階の温熱を2階へ、又2階の冷気を1階へと導く熱の経路として利用できます。

冬は1階の暖房機に暖められた空気は軽いので、まず吹抜けを介して上昇し2階へ運ばれます。そのとき冷たい空気は下階へ運ばれますが、断熱性の良い住宅であれば低い温度設定で連続運転させるだけで、やがて家全体が快適な温度帯に安定します。また夏は、2階のホールなどに設置したエアコンで冷房することにより、重い冷えた空気が吹抜けを介して下界に涼風を運んでくれます。家全体が涼しい温度帯に安定します。除湿運転で十分です。自然体流で十分ですのでシーリングファンなどもいりません。


五輪台の家の吹抜け。家全体を一つの空間に繋げることで家族の気配を
いつも感じることができます。リビングの吹き抜けはハイサイドの窓に
よって抜群の採光を得られます。

時々、吹き抜けは寒いと言われる方もおりますが、断熱性能の悪い家には吹き抜けは無理です。高断熱の家ならではの工夫により省エネで快適な住まいが実現できます。

大きな吹き抜けはいりません。階段とは別の位置に小さな吹き抜けがあれば十分です。それだけで、空間的なつながりが生まれて本当の意味で豊かな空間が生まれます。


大きい吹抜けを作る時は、まず構造的な弱点にならないようにすることと、音の反響の対策をとるように注意しています。